【他社戦略】使う人を想定しての研究開発(福井の眼鏡フレーム)

こんばんは!

経営者の想いをカタチ(戦略)に、実行までサポートする、谷川会計総合事務所、所長の谷川俊太郎です。

  

先週は休んでしまって申し訳ありません。気持ちもあらたに水曜日!【他社戦略】を書いていきます!

 

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【記事要約(平成28年10月24日経MJ P9 より】

 

 シニア女性が使う老眼鏡がおしゃれに進化している。各社は鼻パッドのない製品やメークしやすいフレームなどを相次ぎ投入、ファッションセンスを気にする女性にアピールしている。シニア向けの眼鏡は近くを見やすくするという本来の機能だけでなく、デザイン重視になってきた。

 

シャルマン(福井県鯖江市)は鼻パッドがなくてもかけられる新作フレーム「Choco See(しょこシー)」を12月に売り出す。テンプル(つる)に取りつけたパーツが左右のほお骨を横から挟み込むことで固定する。

 

同社が45歳以上の女性の眼鏡使用者700人以上に聞いたアンケート調査によると、半数以上が眼鏡を掛けるときに「鼻に跡がつく、化粧が取れるのが気になる」と回答した。頻繁に掛け外しする老眼鏡では特にその傾向は顕著だ。鼻パッドがなくても顔に固定できるデザインにすることで問題を解決した。

 

ハヤシ(福井市)はレンズが横に180度以上回転するフレーム「マルチウェイ」を投入。片目はレンズを通して鏡を見つつ、もう一方のレンズを横に開くことで、眼鏡を掛けながら目の周りのメークができる。

 

老眼で近くが見えにくいシニア女性に、鏡の前でうまくメークをしたいというニーズが高まっていた。「老眼になっても自信を持ってメークできるようにしたかった」(林正剛社長)。

 

西村プレシジョン(福井県鯖江市)は折り畳むと2ミリメートルの薄さになる「ペーパーグラス」を販売している。女性向けフレームの売上は前年比で約3割伸びているという。

 

(記事抜粋終わり)

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福井は眼鏡フレームの生産で有名です。福井県鯖江のメガネフレームというのは有名ですよね。(ですよね?)眼鏡といえば、鼻パッドがあるのが当たり前。特に日本人には必須らしいですね(鼻が低いから?)。ですが、その当たり前が覆ろうとしているようです。「女性」に焦点を当てた眼鏡開発で。

 

正直、メークの大変さなどは私にはわかりません。そんな僕が仮に眼鏡フレームの設計をするとなったら、自分がカッコいいと思う眼鏡フレームを作ることになるでしょう(そして私はセンスがない…)。それがちょっと、視点を変えて女性視点で研究開発をすると、上の記事のような眼鏡が出てくるんですね。

 

ハヤシのマルチウェイという眼鏡の180度レンズが回転して、老眼鏡を掛けたままメークができるなんて私のような人間には絶対に出てこない発想ですよね!ちょこシーのシャルマンさんも45歳以上の女性にアンケートを取っていますが、「女性は何に困っているか?」を考えないと出てこない発想だな、と思います。使う人を想定して、ターゲットを想定して研究開発する、自分らが「売れる」と思うものばかり作らない。これは重要ですね!

 

では、今日注目したのは以下の点です。

 

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 【記事で特に注目した点】

 使う人を想定して研究開発している点

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 <注目した背景>

 

今回これに注目した理由の理論は佐藤義典先生の、「戦略BASiCS」からです。以下、「戦略BASiCS」を簡単に説明します。

 

*理論が分かりにくかったら、佐藤義典先生の理論のせいでなく、私の説明の力量不足です。

 その場合は、佐藤義典先生の著書を是非読んで下さい。

 

戦略BASiCSの解説

 

この「戦略BASiCS」は、佐藤義典先生の中核的な理論です。ですが、この理論、見た目は簡単でも、非常に奥が深いです。ですので、ここで書くのは、あくまでもさわりのところだけです。詳しく知りたい方は是非佐藤義典先生の本を読んでみて下さい。

 

「戦略BASiCS」とは、経営戦略・マーケティング理論は世の中に数多ありますが、まとめると5つのパターンに分類されます。そして、その5つを一貫性と具体性を持って考えることで強い経営戦略ができるという実践理論です。その5つは以下の通りです。

 

Battlefield (戦場・競合)

Asset (独自資源)

Strength (強み)

i

Customer (顧客)

Sellingmessage (メッセージ)

 

頭文字をとって「BASiCS(ベーシックス)」です。それぞれを簡単に説明すると、

 

 :自社が戦っている戦場・戦っている相手(競合)を明確にし

 :競合が真似できない強みをささえる資源を構築し

 :資源を強み(自社から買ってもらえる理由)にし、

 :自社の強みを選んでくれるお客様に対し

Sm :メッセージを伝えて選んでもらおう

 

とこのような考え方で構築される理論です。「お客様(C)が、競合(B)でなく、自社を選んでもらう理由を 強み(S)とし、それを独自資源(A)で支え、それを伝えよう(Sm)」という言ってみれば当たり前のことです。ですが、これを自社で考えると難しいです。

 

この理論、すべてにおいて「一貫性」を持つことが重要です。例えば、とても高品質なワンピースを作れる縫製技術(A)があるが、それを「ウチの強み(S)は『安さ』です!」といって売り出していたらどうです?『安さ』といっても、高品質なものです。ユニクロと比べて安いのでしょうか?しまむらと比べては?こう考えると、この会社は、「独自資源(A)」と「強み(S)」の一貫性がとれていないですよね。この一貫性を5つ全てにおいてとるというのは、非常に難しいです。

 

この一貫性ですが、以下の「3つの差別化軸」で考えると一貫性を取りやすくなります。

 

※3つの差別化軸

 

佐藤先生の理論では、上記強み(S)のパターンは大別して3つしかないそうです。

 

①商品軸:(競合より)高品質・新技術

②密着軸:(競合より)個別ニーズに対応

③手軽軸:(競合より)早い、安い、便利

 

強みはこの3つのパターンしかありませんので、これを考えることで一貫性をとっていくことができます。

例えば、先ほどの縫製技術の話でしたら、他社よりも「破れにくい」という強み(S)を生み出せる技術力(A)があるなら、安くするのではなく、高くても「破れにくい服を欲しがるお客様」(C)を探す。といった感じです(具体性はないですが…)。これは①商品軸の例ですね。

 

このように、自社が戦える(戦いたい)軸は何かを考え、それに合わせて一貫性を取った戦略を作っていけることで、BASiCSの一貫性がとれるようになります。非常に難しいですが、できれば、とても強い経営戦略となります。そうしたら自信を持って、経営戦略を遂行していくだけです!是非この「戦略BASiCS」考えてみたいですね!!

 

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戦略BASiCSのCを想定して、C(お客様)が喜ぶものを作るという研究開発ですね。当たり前だろ!と言われるかもしれませんが、意外と当たり前ではありません。たいてい「これは売れるんじゃないか?」「こういうものは世の中にはない!」という考えで作ることが多いです。

 

そういった商品は自分だけが良いと思っているものであったり、世の中にはないと思っていたけれども実は同じニーズを満たす他の商品がすでにあったりします。自分の考えだけで作る研究開発は当たることもありますが、失敗する確率の方が高いです。

 

研究開発の方法には大きく3つあると思います。

①自分が良いと思うモノを開発する

②使う人を想定して研究開発を進める

③伝えたいメッセージを先に考えて研究開発する

 

①は先ほど書いた通りです。③は、例えば「すすぎ1回でOK!」というように主婦に刺さるメッセージを思いついてから、それに向けて商品開発するやり方です。そして今回ご紹介している方法は②ですね。使う人を想定して、使う人が何に困っているかを考えて、調べて、それを解消するための研究開発をするという方法です。この方法ですと、自分だけでは思いつかなかった商品の形というのが出来上がってくることがあります。レンズが180度以上回転する眼鏡なんて、私が頭をウンウンとどれだけ唸らせても出てくるものではありません。それを女性視点から思いついて開発していったというのが素晴らしいですね!

 

この記事によりますと、老眼鏡戦場が盛り上がってきているようですね。老眼鏡は100均でも買える時代です。そこに対して数万円の老眼鏡を売ろうと思ったら、価格だけではとても足りません。買う方の何かお困りごとを解消する、ニーズを満たす、そんな商品にしなければなりません。きっとこれからも様々な商品が出てくることでしょう。楽しみですね。

 

眼鏡フレーム鯖江!福井に住んでいるものとして注目していきたいと思います!

 

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