【他社戦略】データで顧客密着!(生協)

こんばんは!

経営者の想いをカタチ(戦略)に、実行までサポートする、谷川会計総合事務所、所長の谷川俊太郎です。

  

水曜日ですね。今日も【他社戦略】ブログを書いていきますので、お付き合いください。

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【記事要約(平成28年8月31日経MJ P7より】

 

生協が顧客データを生かして組合員の要望をすくい取ろうとしている。コープさっぽろ(札幌市)は全配達員に専用のスマートフォン(スマホ)を持たせ、注文履歴を参考に「ご用聞き」をする。コープ東北サンネット事業連合(仙台市)は、購買動向から顧客を10タイプに分類してメールマガジンの配信実験を始めた。安定した配送網に提案力を加え、競争力を高める。

 

コープさっぽろは8月中旬から、一部の宅配センターで専用スマホの実験配備を始めた。

 

新端末では顧客の宅配関連の要望が閲覧できる。例えば「本日は不在なので、注文品は勝手口に置いてほしい」といった前回の配達時に聞いた要望を、配達直前にチェックする。新規や代理の配達員に変わっても、継続して要望に応えられる。

 

お薦め商品の前年の購買内容も自動で表示され、今年まだ注文がなければ購入を促す。2017年度には詳細な購買履歴が閲覧できるようにして、配達員が「ご用聞き」のように商品対案する仕組みを整える。 

 

(記事抜粋終わり)

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 購買履歴で提案力UP!ですね。顧客に密着した販売をしようと思ったら、このようなデータの使い方もありですよね。自分が思ってもいなかった商品を自分に合っていると提案されると、お店は自分をよく分かってくれていると感じるでしょう。そのように自分をよく分かってもらいたいと思っている人には良いサービスになりそうですね。

 

ただ、私自身はこのようなことをやられるのは嫌いです。他人に自分の購買行動を把握されている、それを利用されていると感じることが嫌なので。自分の行動は自分で決めたいと思っていますので。ですので、このサービス私のような人はターゲットではないのでしょう。これはこれで良いと思います。密着したサービスを求める人専用と振り切ってしまえば、それを求める人がお客様になってくれますので。まあ、中には私のような人もサービスを利用することがあると思いますので、「購買履歴を利用されたくない」という顧客の要望にも応えるサービスにした方がいいのかもしれませんね。

 

では、今日注目したのは以下の点です。

 

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 【記事で特に注目した点】

データを利用した「密着」サービスに振り切ろうとしていること。

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 <注目した背景>

 

今回これに注目した理由の理論は佐藤義典先生の、「戦略BASiCS」からです。以下、「戦略BASiCS」を簡単に説明します。

 

*理論が分かりにくかったら、佐藤義典先生の理論のせいでなく、私の説明の力量不足です。

 その場合は、佐藤義典先生の著書を是非読んで下さい。

 

戦略BASiCSの解説

 

この「戦略BASiCS」は、佐藤義典先生の中核的な理論です。ですが、この理論、見た目は簡単でも、非常に奥が深いです。ですので、ここで書くのは、あくまでもさわりのところだけです。詳しく知りたい方は是非佐藤義典先生の本を読んでみて下さい。

 

「戦略BASiCS」とは、経営戦略・マーケティング理論は世の中に数多ありますが、まとめると5つのパターンに分類されます。そして、その5つを一貫性と具体性を持って考えることで強い経営戦略ができるという実践理論です。その5つは以下の通りです。

 

Battlefield (戦場・競合)

Asset (独自資源)

Strength (強み)

i

Customer (顧客)

Sellingmessage (メッセージ)

 

頭文字をとって「BASiCS(ベーシックス)」です。それぞれを簡単に説明すると、

 

 :自社が戦っている戦場・戦っている相手(競合)を明確にし

 :競合が真似できない強みをささえる資源を構築し

 :資源を強み(自社から買ってもらえる理由)にし、

 :自社の強みを選んでくれるお客様に対し

Sm :メッセージを伝えて選んでもらおう

 

とこのような考え方で構築される理論です。「お客様(C)が、競合(B)でなく、自社を選んでもらう理由を 強み(S)とし、それを独自資源(A)で支え、それを伝えよう(Sm)」という言ってみれば当たり前のことです。ですが、これを自社で考えると難しいです。

 

この理論、すべてにおいて「一貫性」を持つことが重要です。例えば、とても高品質なワンピースを作れる縫製技術(A)があるが、それを「ウチの強み(S)は『安さ』です!」といって売り出していたらどうです?『安さ』といっても、高品質なものです。ユニクロと比べて安いのでしょうか?しまむらと比べては?こう考えると、この会社は、「独自資源(A)」と「強み(S)」の一貫性がとれていないですよね。この一貫性を5つ全てにおいてとるというのは、非常に難しいです。

 

この一貫性ですが、以下の「3つの差別化軸」で考えると一貫性を取りやすくなります。

 

※3つの差別化軸

 

佐藤先生の理論では、上記強み(S)のパターンは大別して3つしかないそうです。

 

①商品軸:(競合より)高品質・新技術

②密着軸:(競合より)個別ニーズに対応

③手軽軸:(競合より)早い、安い、便利

 

強みはこの3つのパターンしかありませんので、これを考えることで一貫性をとっていくことができます。

例えば、先ほどの縫製技術の話でしたら、他社よりも「破れにくい」という強み(S)を生み出せる技術力(A)があるなら、安くするのではなく、高くても「破れにくい服を欲しがるお客様」(C)を探す。といった感じです(具体性はないですが…)。これは①商品軸の例ですね。

 

このように、自社が戦える(戦いたい)軸は何かを考え、それに合わせて一貫性を取った戦略を作っていけることで、BASiCSの一貫性がとれるようになります。非常に難しいですが、できれば、とても強い経営戦略となります。そうしたら自信を持って、経営戦略を遂行していくだけです!是非この「戦略BASiCS」考えてみたいですね!!

 

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今回の内容は戦略BASiCSの3つの差別化軸の内容です。今回の内容、コープさっぽろさんのデータを使った「ご用聞き」サービスを目指すという方向性は、お客様1人1人の好みや必要性に合わせて提案するという、まさに「密着軸」的なサービスだと思います。そしてそのために必要となるのがデータ。コープさっぽろさんでは、お客様1人1人の購買データがあります。さらにコープさんは、これまで培ってきた「配送網」があります。これは普通のスーパーではまねできませんね。協同組合ということもあって、もともとお客様1人1人に合わせようという意識が強いように思います。今回のサービスではここをさらに強化しようということですね。

 

コープさんにとって、これまで培ってきたものを考えると今回の「密着軸」強化の方法はコープさんに最も合っている方法でしょう。もともとが生活のための協同組合です。日常生活のための協同体ですので、差別化軸の他の方法、「商品軸」などでしたら、生活に必要十分以上の商品を取り扱うことになってしまうでしょう。これはこれまでのお客様に合致しません。また、「手軽軸」は生活の節約という面では求められているものでしょうが、生活に必要なことは安さだけではありません。安心安全や、普通では買えない商品が買えること(生協のチラシを見ていると例えば「北海道産の○○」など他ではちょっと置いてないような商品が売っています。)も生協を使う理由になっているでしょう。だとすると「手軽軸」に力を入れ過ぎるのもこれまでのお客様に合ってこないことになります(手軽軸で安く商品を提供するのならば、仕入れる商品を絞るなどして、安くすることを考えなくてはいけませんから)。

 

ですので、コープさんには「密着軸」強化が一番有効でしょう。この「密着軸」の強化で利用されるのがデータ。最近ビックデータの活用とよく言われますが、この一つですね。「密着軸」を強化するためにお客様の好みなどを分析するのにビックデータを利用するわけですね。データを活用することで、その人の好みを働く人の「誰でも」分かる状態にもっていけます(限界はありますが)。密着軸の弱点はこのお客様のことは○○さんは知っているけど、××さんは知らないといった、人によるバラつきです。○○さんがいる場合は自分に合った気持ちのいいサービスを受けられるのに、いないときは受けられないとなると、○○さんがいなくなった場合に対応できなくなります。データの活用はこのバラつきをなくすためでもあるんですね。まさに「密着軸」強化の流れだなと思います。

 

ただ、上にも書きましたが、中にはそのような自分の購買履歴を利用されているのは嫌がる人もいるでしょう。そういったことを嫌がるというのもお客様の特性です。お客様に合わせる密着軸ならば、そのような嫌がる人に対する対処も考えておいた方がいいかと思います。私は購買履歴を利用されて提案されるのは嫌な方ですので(そもそもターゲットにしなければいい、という話もありますが。)。

 

皆様の会社でもこれまでのお客様の購買履歴はあるでしょう。それをお客様の好みを把握する、従業員間の対応のバラつきをなくすために利用することを考えてみてはいかがでしょうか?

 

 

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