【他社戦略】ポイントは「絞る」こと!(ユニディ)

こんばんは!

経営者の想いをカタチ(戦略)に、実行までサポートする、谷川会計総合事務所、所長の谷川俊太郎です。

  

 

今週はちょっと水曜日に更新できませんでした。反省です。毎週更新することを決めていますので、水曜日ではないですが、本日更新します!今日は「ユニディ」というホームセンターのお話です。最近私の周りの人が「ターゲットを絞ること」の大切さを話しています。今回紹介するのもそういったお話しです。

 

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【記事要約(平成28年2月3日経MJ P5より】

 

 

首都圏でホームセンター(HC)「ユニディ」を運営するユニリビング(千葉県松戸市)が店舗改革を進めている。DIY用品やガーデニング商材を中心としてきたが、ファミリー層や女性をターゲットに店舗改装。生活雑貨や文房具などを充実させる。アイリスオーヤマ(仙台市)のグループ会社となり今春で2年。改装後の店舗の売上高が2桁増となるなど改革の効果も見え始めた。

 

2015年11月の改装開業を指揮した野城慎二社長は「男性、高齢、職人向けの店から、女性、ファミリーの店に」と狙いを語る。それまでなかった文房具や知育玩具を入れ、DIY用品もプロ向け商品を残しつつ、女性でも簡単に貼れるタイルや、おしゃれな色合いの塗料を増やした。

 

あざみ野ガーデンズ店で特徴的なのが陳列棚の低さだ。改装ではそれまでの中心だった160㌢~180㌢の棚を減らし、女性でもすべての商品に手が届く135㌢を中心に構成した。奥行きも45㌢、60㌢が主流だったのを30㌢に圧縮した。売り場の奥まで見通せ、どこにどんな商品があるのかすぐ分かる。

 

野城社長は「商品ありきで、専門知識の多い人に見せるのがこれまでのHCだった。これからは住宅としての『HOUSE』ではなく、家族が暮らす場としての『HOME』に、売り場コンセプトを切り替えていく」と語る。

 

(記事抜粋終わり)

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従来のHCはプロ、特に男性をターゲットにしたようなお店でしたよね。正直に言って、HCにオシャレ感というのはありませんでした。私の印象としては、HCは無骨な、必要な機能だけで構成されているな、という印象でした。棚も高く、上の商品をとるのにハシゴを使ったりしました。

 

ですが、この「ユニディあざみ野ガーデンズ」はまるで雑貨屋?と思うほどの内装です。これなら女性も入りやすいでしょう。女性が「家をこんな感じに変えたい!」と思った時に利用しやすそうなお店ですね。まさにターゲットを変えた(増やしたではない)感じです。

 

一部にはプロ向けもまだ置いてあるようですが、これほどの内装にしてしまうと、これまでのHCのターゲットであった職人さん(プロ)は入りにくいのではないでしょうか?あえてこれまでのターゲットを捨てて、新しいターゲットに絞った!という印象です。

 

女性が「家の雰囲気を変えたい時に気軽に利用できる」という「価値」に絞ってお店を改装しているのだなと思います。思い切ってターゲットを絞った感じですね。

 

と、いうわけで今日注目したのは以下の点です。

 

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 【記事で特に注目した点】

 これまでのターゲットから追加ではなく、ターゲット自体を変更して、絞っていること

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 <注目した背景>

 

今回これに注目した理由の理論は佐藤義典先生の、「戦略BASiCS」からです。以下、「戦略BASiCS」を簡単に説明します。

 

*理論が分かりにくかったら、佐藤義典先生の理論のせいでなく、私の説明の力量不足です。

 その場合は、佐藤義典先生の著書を是非読んで下さい。

 

戦略BASiCSの解説

 

この「戦略BASiCS」は、佐藤義典先生の中核的な理論です。ですが、この理論、見た目は簡単でも、非常に奥が深いです。ですので、ここで書くのは、あくまでもさわりのところだけです。詳しく知りたい方は是非佐藤義典先生の本を読んでみて下さい。

 

「戦略BASiCS」とは、経営戦略・マーケティング理論は世の中に数多ありますが、まとめると5つのパターンに分類されます。そして、その5つを一貫性と具体性を持って考えることで強い経営戦略ができるという実践理論です。その5つは以下の通りです。

 

Battlefield (戦場・競合)

Asset (独自資源)

Strength (強み)

i

Customer (顧客)

Sellingmessage (メッセージ)

 

頭文字をとって「BASiCS(ベーシックス)」です。それぞれを簡単に説明すると、

 

 :自社が戦っている戦場・戦っている相手(競合)を明確にし

 :競合が真似できない強みをささえる資源を構築し

 :資源を強み(自社から買ってもらえる理由)にし、

 :自社の強みを選んでくれるお客様に対し

Sm :メッセージを伝えて選んでもらおう

 

とこのような考え方で構築される理論です。「お客様(C)が、競合(B)でなく、自社を選んでもらう理由を 強み(S)とし、それを独自資源(A)で支え、それを伝えよう(Sm)」という言ってみれば当たり前のことです。ですが、これを自社で考えると難しいです。

 

この理論、すべてにおいて「一貫性」を持つことが重要です。例えば、とても高品質なワンピースを作れる縫製技術(A)があるが、それを「ウチの強み(S)は『安さ』です!」といって売り出していたらどうです?『安さ』といっても、高品質なものです。ユニクロと比べて安いのでしょうか?しまむらと比べては?こう考えると、この会社は、「独自資源(A)」と「強み(S)」の一貫性がとれていないですよね。この一貫性を5つ全てにおいてとるというのは、非常に難しいです。

 

この一貫性ですが、以下の「3つの差別化軸」で考えると一貫性を取りやすくなります。

 

※3つの差別化軸

 

佐藤先生の理論では、上記強み(S)のパターンは大別して3つしかないそうです。

 

①商品軸:(競合より)高品質・新技術

②密着軸:(競合より)個別ニーズに対応

③手軽軸:(競合より)早い、安い、便利

 

強みはこの3つのパターンしかありませんので、これを考えることで一貫性をとっていくことができます。

例えば、先ほどの縫製技術の話でしたら、他社よりも「破れにくい」という強み(S)を生み出せる技術力(A)があるなら、安くするのではなく、高くても「破れにくい服を欲しがるお客様」(C)を探す。といった感じです(具体性はないですが…)。これは①商品軸の例ですね。

 

このように、自社が戦える(戦いたい)軸は何かを考え、それに合わせて一貫性を取った戦略を作っていけることで、BASiCSの一貫性がとれるようになります。非常に難しいですが、できれば、とても強い経営戦略となります。そうしたら自信を持って、経営戦略を遂行していくだけです!是非この「戦略BASiCS」考えてみたいですね!!

 

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では、上に書いた戦略BASiCSという理論でこの記事を見ていきましょう。今回のポイントは、狙うお客様(C)を大きく変更したことがポイントです。この戦略BASiCSは一つ一つの項目が独立しているのではなく、全てが繋がっていることが重要です。

 

今回の例で言えば、狙うお客様(C)を「仕事に必要な道具をサッと買いたい職人(プロ)」だったとしたら、お客様から競合ではなく自社を選んでもらう理由、すなわち強み(S)は、「マニアックなモノの品揃えが良い」とか、「朝早くから空いていて仕事を行く前に商品を買える(実際にコーナンさんがやっています。)」などが挙げられるでしょう。ですが、ターゲットが女性(生活シーンでの主婦など)になった瞬間に、この強みが強みではなくなります。そのような方は、「マニアックな商品の品揃えが多い」からといって、そのお店にはいかないでしょう。むしろマニアックなものが多くてよく分からないので敬遠する、といった感じになるのではないでしょうか?女性向けなら、今回のように「家のちょっとした改装に簡単に使える商品がある」などが選んでもらう理由になるのでしょう。

 

このターゲットですが、通常は二つとも狙いたいと思いますよね。お客様は多ければ多い方が良いと考えがちですが、「仕事に必要な道具をサッと買いたい職人(プロ)」と、「家の雰囲気を変えたい女性」とでは、選ばれる理由(=強み)が大きく違います。この二つを融合したお店にしようとすると、内装がかなりメチャクチャになるのではないでしょうか?結果、そのどちらのお客様も入りにくいお店になってしまうでしょう。

 

ターゲットを今回のユニディさんのように、家の雰囲気を変えたい女性」とすると、必要な品揃え、お店の雰囲気がこれまでとはガラッと変わってきます。また、競合も変わってくるでしょう。競合とは、同じ業界の競合、今回なら他のHCと思いがちですが、家の雰囲気を変えたい女性」だったら、家の雰囲気を変えたいと思った時に、ユニディさんのお店と、雑貨屋さんのどちらに行こうかな?と考えるのではないでしょうか。すなわち、これまでプロ向けのお店だったら、他のHCが競合だったところ、「家の雰囲気を変えたい女性」をターゲットにした場合は、雑貨屋さんが競合に変わってくることになります。ターゲットを変えたら競合(B)も変わってしまうんですね。

 

ですが、おそらく「家の改装」に強い雑貨屋さんは少ないのでしょう。ちょっとした小物程度ならあるでしょうが、DIY用品などは多くないでしょうし、店員さんに知識も少ないでしょう。その点、HCのユニディさんにはあるわけですね。ここが選ばれる理由になる、競合に勝てる点かと思います。

 

これまでのHCという競合に対しては、なかなか勝てる要素がなかったところ、雑貨店に対しては勝てる要素があると判断したんでしょうね。素晴らしい転換です。そして素晴らしい絞り込みです。だからこそ、売上が2割増しの店舗もでてくるほどになったのでしょうね。ターゲットを絞ること、本当に大事だと思います!

 

さあ、あなたの事業もターゲットを絞っていますか?ターゲットを絞って、そのターゲットに競合ではなくて自社を選んでもらう理由を考えること、これはとても重要です!考えてみましょう!!

 

 

 

 

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